相関係数とは?計算方法と計算例・目安、散布図の見方をわかりやすく解説

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相関係数とは

相関係数は、2つの項目の間に、どれだけ強い直線的な関係があるかを表す数値です。たとえば「加熱温度」と「硬さ」、「部品の厚さ」と「重さ」のように、2つの測定項目の関係を調べるときに使います。

相関係数は r で表し、−1 から 1 までの値をとります。

  • 正の相関(r が 0 より大きい):一方が大きいほど、もう一方も大きい
  • 負の相関(r が 0 より小さい):一方が大きいほど、もう一方は小さい
  • 相関なし(r が 0 に近い):直線的な関係が見られない

1 や −1 に近いほど、関係が強いことを表します。

散布図と相関係数

相関係数は、散布図(2つの項目を横軸と縦軸にとって、点を打った図)と一緒に見るのが基本です。点の並び方と相関係数は、次のように対応します。

x y
正の相関(r = 0.85)
x y
負の相関(r = −0.85)
x y
相関なし(r = 0.00)
  • 点が右上がりの直線のまわりに細く集まるほど、r は 1 に近づきます
  • 右下がりなら、r はマイナスになります
  • 点が丸く散らばり、傾きが見えないときは、r は 0 に近くなります

計算式

2つの項目を x と y、それぞれの平均を x と y とします。

r = Sxy ÷ √(Sxx × Syy)

記号意味求め方
Sxyx と y の偏差の積の和(x − x) × (y − y) をすべて足す
Sxxx の偏差の2乗の和(x − x)2 をすべて足す
Syyy の偏差の2乗の和(y − y)2 をすべて足す

偏差とは、それぞれの値と平均との差のことです。x と y が同じ向きにずれている組が多いほど Sxy が大きくなり、r も大きくなります。

計算例

加熱温度 x と硬さ y を5回測った結果です。平均は x = 120、y = 54 です。

温度 x(℃)硬さ yx − xy − y(x − x)(y − y)(x − x)2(y − y)2
10052−20−2404004
11054−10001000
1205501001
1305410001000
14055201204001
合計Sxy = 60Sxx = 1,000Syy = 6

r = 60 ÷ √(1,000 × 6) = 60 ÷ √6,000 = 60 ÷ 77.46 = 0.77

100 120 140 52 54 56 温度(℃) 硬さ
加熱温度と硬さの散布図(r = 0.77)

温度が高いほど硬くなる傾向があり、比較的強い正の相関といえます。

相関の強さの目安

一般によく使われる目安は次のとおりです。

r の絶対値目安
0.7 以上強い相関がある
0.4 以上 0.7 未満中程度の相関がある
0.2 以上 0.4 未満弱い相関がある
0.2 未満ほとんど相関がない
x y
強い相関:0.7 以上(この図は r = 0.85)
x y
中程度の相関:0.4 以上 0.7 未満(この図は r = 0.55)
x y
弱い相関:0.2 以上 0.4 未満(この図は r = 0.30)
x y
ほとんど相関がない:0.2 未満(この図は r = 0.05)

ただし、この目安はデータの数によって意味が変わります。次の「注意点」も確かめてください。

相関係数を見るときの注意点

相関係数は1つの数値で関係をまとめるので便利ですが、数値だけを見ると判断を誤ることがあります。必ず散布図と一緒に確かめてください。

x y
① 外れ値がある(外れ値を除くと r = 0.05、含めると r = 0.65)
x y
② 曲線の関係(r = 0.00)
x y グループ1 グループ2
③ グループが混ざっている(全体で r = 0.80)

相関があっても、原因と結果とは限らない

相関係数が大きくても、一方がもう一方の原因だとは限りません。たとえば、夏に気温が上がると「アイスの売上」も「エアコンの故障」も増えるため、この2つには相関が出ますが、アイスがエアコンを壊すわけではありません。このように、別の要因によって生じる見かけの相関があります。原因を確かめるには、工程の知識や実験と組み合わせて判断します。

外れ値1つで値が大きく変わる

ほかと大きく離れた点が1つあるだけで、相関係数は大きく変わります(図の①)。散布図で外れ値を見つけたら、測定のミスや記録の誤りではないかを確かめてください。

曲線の関係は表せない

相関係数が表すのは、直線的な関係の強さだけです。山なりや U 字形のように曲線の関係があっても、相関係数は 0 に近くなることがあります(図の②)。

性質の違うグループが混ざっていないか

設備、材料のロット、作業者など、性質の違うグループのデータが混ざると、それぞれのグループでは関係がないのに、全体では相関があるように見えることがあります(図の③)。逆に、関係が隠れてしまうこともあります。グループに分けて見る(層別する)と、本当の関係が見えてきます。

データが少ないと、偶然でも大きな値が出る

データが少ないと、本当は関係がなくても、偶然に大きな相関係数が出ることがあります。偶然では出にくいといえる(5%の有意水準で相関があるといえる)r の絶対値の目安は、次のとおりです。

データの組数r の絶対値の目安
50.878 以上
100.632 以上
200.444 以上
300.361 以上
500.279 以上
1000.197 以上

上の計算例(5組で r = 0.77)は、この目安に届かないため、偶然の可能性を否定できません。関係を確かめるには、データを増やして調べ直します。

決定係数 r2

相関係数を2乗した値 r2 を、決定係数といいます。y のばらつきのうち、x との直線的な関係で説明できる割合を表します。

計算例では r2 = 0.772 ≒ 0.60(正確には 3,600 ÷ 6,000 = 0.60)で、硬さのばらつきの約60%が温度との直線的な関係で説明できる、という意味になります。

Excel で求める方法

A2〜A21 に x、B2〜B21 に y がある場合の例です。

求めるもの式の例
相関係数 r=CORREL(A2:A21,B2:B21)
決定係数 r2=RSQ(B2:B21,A2:A21)

散布図は、2列を選んで「挿入」から「散布図」を選ぶと作れます。

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相関分析ツールでは、2つの項目のデータを貼り付けるだけで、相関係数と決定係数(ツールでは R² と表示)を計算し、散布図を表示します。回帰直線も表示できます。登録不要・無料で使えます。

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